「4号機は、傾き、倒壊しなくても終了です」
広瀬隆氏は、福島第一原発について、講演や雑誌の取材などでこう述べています。
いったいどういうことなのでしょうか?
4号機の燃料プールには、膨大な量の燃料棒が保管されています。もしこのプールにヒビが入り、水がすべて抜けてしまっただけでも、莫大な放射性物質が放出される、というのです。
この説は、アメリカの原発の専門家「アーニー・ガンダーセン博士」によるもの、としています。ガンダーセン博士は、燃料プールの水が抜けると、燃料棒が溶け、人類がいまだかつて経験したことのない事態になる、と警告しているのです。
以下、週刊朝日の広瀬隆氏とガンダーセン博士の対談からの引用です。
ガンダーセン:まさに(4号機燃料プールは)「格納されていない炉心」です。今は水で冷やしていますが、プールにヒビが入るなどして水位が下がり、冷却できなくなると、温度が上がって燃料棒の鞘であるジルコニウム合金が発火するのです。こうなると、もはや水では消火できない。核燃料が大気中で燃えるという、人類のだれも経験したことはない、おそろしい状況になるのです。
広瀬:今回の事故とはけた違いの膨大な放射性物質が出てくる。大惨事です。
ガンダーセン:まさしく。震災直後、日本では1、3号機の爆発に気を取られていましたが、米原子力規制委員会(NRC)は、この事態を非常に心配してきました。私自身もそうです。
広瀬:私は、ボロボロの4号機の燃料プールがガラッと崩れて、核燃料がバラバラと飛び散る事態を心配してきましたが、燃料プールのコンクリートに亀裂が入っただけで終わり、ということですね。
ガンダーセン:科学にとって未知の大惨事になります。
以上、週刊朝日:福島原発4号機 プールのヒビ割れだけでも人類史上最悪の事態に より。
(2012年3月16日号)
http://www.wa-dan.com/article/2012/03/4.php
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