■日韓スワップ拡充停止なら通貨危機?
日韓通貨スワップ協定の拡充は、停止される方向です。
「『5兆円規模のスワップ協定の拡充』が停止されれば、再度、韓国は通貨危機におちいる」。
日本では、そう主張する専門家が少なくありません。
実際のところはどうなのでしょうか。
基本的な構造としては、韓国は、経常収支の黒字は年間数百億ドル。一方の対外純債務は1000億ドルほどと言われます。要は、海外資金に自国のファイナンスを依存。そして、この海外マネーは、逃げ足の速い証券投資が多いのだと言います。
(ソース)
・プレジデント・オンライン:日韓通貨スワップ協定、本当に破棄したらどうなる?
(2012年10月1日号)
http://president.jp/articles/-/7196
■韓国側は、十分な外貨準備があると主張
これに対して、韓国側は、自国に十分な外貨準備があると主張し続けています。
聯合ニュースによれば、韓国の8月末の外貨準備高は、3168億8000万ドル(約25兆円)で、前月より25億3000万ドル増加。最高値を更新したとされています。
(ソース)
・聯合ニュース:外貨準備高が過去最高更新 ユーロ上昇などで=韓国
(2012年9月5日)
■4~5兆円以上の外貨が足りない?
見かけ上は、海外準備が十分なように見えます。しかし、日本では、「それは数字のうえだけで、自由に使えるお金は少ない」という意見が根強くあります。「中身がしっかりしているのは、米国債の450億ドル分くらいなのではないか」というのです。
韓国は、中国には「通貨スワップ拡充を常設化してほしい」と要請しています。中国とのスワップ協定は、4兆4千億円ほど。
(ソース)
・朝鮮日報:韓中通貨スワップの常設化、韓銀総裁が提案
(2012年9月28日)
こうした情報を総合すると、やはり、少なくとも4~5兆円の外貨準備が足りていないのではないでしょうか。とすれば、通貨危機が起こりやすい状態なのではないかと思います。
【関連記事】
・【韓国】米国内で日本車に苦戦(経済危機の実態 2012年9月)
・【韓国経済の実態】「また通貨危機が来る」が現実味