■ポスコ、51%の営業減益
世界5位の鉄鋼メーカーである韓国のポスコの第4・四半期決算は、営業利益が3790億ウォン(3億4670万ドル)となり、前年同期の7710億ウォンから51%減少しました。
減益の原因としては、需要の低迷や価格下落だということです。
(ソース)
・ロイター:韓国ポスコの第4四半期は51%の営業減益、需要低迷と価格下落が響く
(2013年1月29日)
http://jp.reuters.com/article/jp_korea/idJPTYE90S04M20130129
景気の低迷に、日本の円安も逆風です。輸出で日本とライバル関係にある韓国は、円安の進展で不利な立場に立たされると思われています。クレディ・スイスなどは、円安で日本の自動車・電子機器の輸出競争力が高まるため、韓国は苦戦を強いられるとみているということです。
・【韓国経済危機】「アベノミクス」に韓国悲鳴(2013年)
今後の業績悪化を予測して、外国勢は韓国株売りに出ているとの情報もあります。
■輸出中小企業、円安の「限界レベル」超える
円・ドル相場が韓国中小企業の輸出競争力確保に必要な「限界水準」を既に超えたことが分かったと言います。1ドル=110円まで円安が進んだ場合、中小企業の総輸出額は14・4%減少すると予測されています。
大韓商工会議所が輸出中小企業500社ほどを対象に実施したアンケート調査によると、中小企業が輸出競争力を確保できる下値支持線は1ドル=101・1円との結果が出たそうです。5月22日には、1ドル=102・5円まで円相場が下落したため、多くの輸出企業が円安の影響を避けられない状況に陥っています。
・【韓国経済の実態】輸出中小企業、円安の限界レベル超える(2013年)
■調子がいいのはサムスンだけ?
サムスンは調子がいいのですが、他の韓国企業は、かなり苦しい戦いを強いられています。
サムスン電子の2013年1~3月期連結決算は、売上高が前年同期に比べて17%増の52兆8700億ウォン、営業利益は54%増の8兆7800億ウォン、純利益は7兆1500億ウォンと42%増えています。その一方で、現代自動車の2013年1~3月期の連結営業利益は、前年同期に比べて11%減少。また、ポスコの1~3月期決算も、連結営業利益が5%減っています。
・【韓国経済の実態】調子がいいのはサムスンだけ?(2013年)
(2013年6月5日更新)
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