【計画的避難区域とは】
計画避難区域は、「放射線被曝の年間積算値が20ミリシーベルトを超えてしまうことが予測されるため、1か月以内に退去すべし」という退避指示が政府から出た地域のことを言います。具体的な地区は、福島県飯舘村とその周辺です。
【放射能汚染地域マップ】
(地図)
・計画的避難区域の地図(朝日新聞)
福島県飯館村全部と、葛尾村、浪江町、南相馬市、川俣町の一部です。飯舘村は福島第一原発の北西、半径30キロ~50キロ圏の距離に位置します。放射能汚染マップは同心円の形ではなく、南北に長く広がっています。風向きと天候に大きく影響されました。
【年間放射線量積算値の予想】
(地図)
・最新累積値予測・放射能汚染マップ(時事ドットコム)
年間の積算値の限度を20ミシリーベルトとした場合、計画避難地域までが政府が定めた放射能汚染範囲ということになります。
しかし、年間20ミリシーベルトでは高すぎるのではないかという意見が強くなり出しています。とりわけ子供の場合、放射能への感受性が大人よりも5倍近く強いとされ、心配されています。
【これまでの経緯まとめ】
飯舘村については、かなり前から退避が必要であると言われ続けてきました。
京大の助教授の調査ではチェルノブイリの強制退去地区よりも放射能汚染の数値が高く、土壌も汚染されていると報告されました。水道水からは基準値を上回る放射性ヨウ素が検出。IAEAも、前から避難勧告を伝えていました。
放射能汚染は同心円状には広がらず、風向や天候に強く影響されるものであることが調査の結果わかりました。福島第一原発事故に際しては、風の影響で原発北西部に放射性物質が集中的に飛散しました。
一部の週刊誌の報道によれば、飯館村の隣、南相馬市では、計画的避難区域でないにもかかわらず放射線量の高いホットスポットがいくつかあるとされています。早期に詳細な調査を行い、適切な対策が必要であると思われます。
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