【4号機で手抜き工事か?】
4号機で、「手抜き補強工事」が行われた可能性を毎日新聞が指摘しました。
福島第一原発4号機の燃料プールは、建屋高所にあり、倒壊の際の危険性が懸念されています。
震災直後、原発事故担当の首相補佐官だった馬淵澄夫氏は、4号機の地下からプールの底までコンクリートを注入し、チェルノブイリの「石棺」のように固めようとしました。
しかし、東京電力は、強度十分と判断し、プール底部に支柱を立てるという簡易工事にとどめました。
毎日新聞によれば、当時の事情を知る政府関係者は、次のようにコメントしている、というのです。
「海水を注入しており、部材の健全性(コンクリートの腐食、劣化)が問題。耐震強度の計算にも疑問がある。応急補強の間にプールから核燃料を抜くというけど、3年かかる。それまでもつか。(石棺は)ダムを一つ造るようなもので高くつく。株主総会(昨年6月)前だったから、決算対策で出費を抑えようとしたと思います」
以上、毎日新聞:風知草:宙に浮く燃料プール=山田孝男 より。
(2012年4月2日)
http://mainichi.jp/opinion/news/20120402ddm002070119000c2.html
4号機が崩壊すれば、「東京の住民まで避難が必要」といった警告を発する専門家が少なくありません。国家の一大事であるにもかかわらず、自社の株主総会対策のために、手抜き補強工事で済ませた可能性があるというのです。
もし事実であるとしたら、言語道断というしかありません。
【馬淵議員、根本的な対策を主張】
馬淵議員は、自身のブログの中で、4号機の燃料プールの補強工事について、次のように述べています。
4号機燃料プール内の燃料については
他の安全な場所への移送を早急に実行すべきだ。
もし技術的に早期の移送が困難であり、その実施が何年も先に
なる場合には、直下型の地震に対するリスクが増大することか
ら、これへの対応を検討すべきである。
具体的には、燃料プール底部の補強工事のような応急措置で
はなく、建屋全体の耐震補強を検討すべきだ。
そのころ、考えていたのは燃料プールより下の階について、地
下も含めてコンクリートの注入により固めてしまう方法だ。
建屋下部の応力を受け持っている部材(建屋側壁など)について、
全面的に補強工事を実施することも考えられる。
以上、馬淵議員のブログ:まぶちすみおの「不易塾」日記「4号機の耐震性への懸念について」より。
(2011年10月31日。太字は、当ブログによる)
http://mabuti-sumio.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/4-e732.html
もはや、福島第一原発事故の収束は、東電の手には負えないものになっているのではないでしょうか。
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