by ashinari
私は元中小企業診断士です。「元」というのは、更新をせず、資格が失効してしまったためです(汗)
試験には合格していますので、その経験も踏まえて、独学での中小企業診断士試験対策や勉強法について考えてみました。
*2015年1月4日更新版。
■私の場合
私自身は、独学ではなく、通信講座とスクールを使いました。中小企業診断士試験は難易度が高いので、できればきちんとした通信講座や資格学校を活用した方がいいとは思います。ですが、「もし独学で勉強するなら、こうやると効率的」と思うことをまとめました。
■試験突破4つのポイント
診断士試験を突破するためには、次の4つのポイントを押さえるといいです。
・合格体験記を読み込む
・繰り返し学習
・早めに過去問に接しておく
・勉強時間を確実に確保する
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということで、まずは合格者がどのように勉強したのかを研究します。1人2人ではなく、10人、20人の合格パターンを知り、その中から自分に合ったアプローチを組み合わせるようにするとよいでしょう。
診断士講座は通常、HP上に「合格体験記」や「受講生の声」が掲載されています。一通り目を通せば、勉強内容や試験対策をイメージできると思います。
■繰り返し学習
個人的には、前半はインプット(理解と暗記)、後半はアウトプット(演習と記述)に重点を置くようにするといいと思います。
勉強する範囲が広いので、科目ごとにきっちり勉強する方法ですと、一通り勉強した頃には最初の方に勉強した科目の内容をすっかり忘れてしまいます。ですので、最初はテキストや過去問(および解答)を何度か飛ばし読みして全体像を把握するように心がけます。
■試験日程
勉強のスケジュールをイメージしやすくするために、ここで試験日程を確認しておきたいと思います。
2015年度(平成27年度)の試験日程は次のとおりでした。
〇第1次試験
・試験日 平成27年8月8日(土)・9日(日)
・合格発表日 平成27年9月8日(火)
〇第2試験
・筆記試験日 平成27年10月25日(日)
・口述試験を受験する資格を得た人の発表日
平成27年12月11日(金)
・口述試験日 平成27年12月20日(日)
・合格発表日 平成28年1月5日(火)
試験日程については、当ブログの次の記事でまとめています。
・中小企業診断士試験 【申し込み・試験日程】
独学での学習スケジュールについては、以下の記事で取り上げています。
・中小企業診断士 独学 学習スケジュール
■早めに過去問に接する
これは診断士に限りませんが、資格取得の勉強では早めに過去問に接して傾向を把握する作業が欠かせません。傾向が分かれば、以降の勉強を効率的に進めることができます。
ただ、何の知識もない状態で過去問に目を通しても理解が難しく、挫折してしまいがち。ですので、まずは繰り返し学習で3~5回ざっとテキストに目を通します。おおまかな内容を頭に入れてから、過去問3~5年分に目を通すとよいです。
過去問は、公式サイトの以下のページで公開されています。
(過去問)
・試験問題(1次・2次)
■勉強時間を確実に確保する
通常、診断士合格までに費やす勉強時間は1,000時間と言われます。私の場合は、それ以上の時間がかかりました。なので、2次試験日までに、少なくとも1,000時間の勉強時間をねん出できるように意識します。
私は、仕事の後 家に直帰すると寝てしまうため、ファミレスなどで深夜まで勉強するようにしました。このほか、通勤時間を勉強にあてるといったアプローチも、勉強時間を確実に確保するうえで有効です。
■どんなテキストがいいの?
アマゾンを見てみますと、テキストはTAC出版のものがよく売れています。
TAC出版の診断士シリーズ(『中小企業診断士 スピードテキスト』など)に加えて、『中小企業白書』や『過去問』にも繰り返し取り組むことが必須だと思います。
ただ、TAC出版に限らず、診断士のテキストは入門知識がない場合、とっつきにくいものが多いです。なので、最初はやさしめの入門書を読んだり、聞き流し学習をするなどして、段階的に学習を進めるようにするといいです。
独学用のテキストについては、当ブログの次の記事で取り上げています。
・【TAC出版が人気】中小企業診断士 独学用テキスト一覧
■独学は厳しい?
学ぶことが多く、試験の難易度は高いです。合格率が低いこともあり、独学はちょっとキビしいかなと思います。
合格率については、2013年度(平成25年度)の場合、1次試験が21・7%、2次試験が18・5%。ですので、最終的な合格率は、実質4%前後といったところでしょうか。
過去5年間の合格率については、当ブログの次の記事で取り上げています。
・【過去5年間】 中小企業診断士 合格率まとめ 【難易度】
これは高校・大学受験でも言えることですが、難易度が高い目標であればあるほど、合格者には塾や予備校の出身者が多くなるもの。「ベテラン講師」や「出題傾向をとらえたテキスト」といった強力な武器に対抗するのは至難のワザです。
■通信講座とスクールについて
私の場合は、通信教育と資格学校を使いましたが、取得までに3年かかりました。1年目に1次試験に合格。その際は、通信講座に申し込み、市販の参考書や問題集も買い込んで勉強しました。2次については、スクールにも通いました。当時は静岡県に住んでいたのですが、土日を利用して新幹線で東京まで通学しました。
通信講座のよかった点は、テキストがセットになっていることや、いつでもどこでも勉強に取り組めたこと。
スクールに通ってよかった点としては、実際にショッピングセンターや商店街、物流センターなどに足を運び、診断実習ができたことなどがあります。さらに、診断士に合格した複数の講師から答案の作成方法を具体的に学べたことや、意識の高い生徒と事例研究ができたこともためになりました。
通信系の講座(教材)としては、「日本マンパワー」や、「ユーキャン」、「中小企業診断士 通勤講座」などがあります。
「通勤講座」は、文字通り、通勤時などのスキマ時間に「聞き流し学習」ができる教材です。「通勤講座」については、当ブログの次の記事でまとめています。
・中小企業診断士 通勤講座 【特色,口コミ・評判】
通信講座全般については、当ブログの以下の記事をご覧ください。
・中小企業診断士 通信講座 比較 【費用,口コミ・評判】
資格学校としては、「TAC」(タック)や「LEC」(レック)、「TBC」などがよく知られています。
TACの診断士講座については、当ブログの次の記事でまとめています。
・TAC 中小企業診断士講座 【特色,口コミ・評判】
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