by ashinari
私は、新卒で受験の会社に入社。進学塾部門で講師を経験し、転職後は個別指導塾の塾長をやったこともあります。その経験も踏まえて、「英語嫌いの人のための英語勉強法」についてまとめました。
なぜ英語ができないのか
高校受験や大学受験の英語学習でつまずく理由の一つに英語が「積み重ね学習」であることがあります。基礎ができなければ次に進めないのです。
たとえば、主語・目的語・所有格・代名詞といったことが分からないと、関係代名詞はまったく理解できないということになります。中学英語ができなければ、高校英語にもついていけません。極端な話、1か所つまずいただけで英語嫌いになってしまう危険があります。
基本は「さかのぼり学習」
英語ができないのであれば、とことん「さかのぼり学習」をすることです。中学1年の内容からでもやり直すのが鉄則です。
個別塾は「さかのぼり学習」に最適
個別塾の最大のメリットの一つは、授業に置いていかれることがないこと。
集団塾ですと、たとえ分からないところがあっても、どんどん授業が進んでしまいます。集団指導塾は、分からない箇所が積み重なることによって科目の内容全体がさっぱり分からなくなってしまいます。
ですが、個別塾であれば、分からない箇所があれば、いくらでもさかのぼって復習できるのが強みです。
成績がグングン伸びる英語学習法
〇 高校受験編
個別学習塾で人気のテキストとして森塾の『フォレスタ』というテキストがあります。このテキストは、個別塾用に開発されたもの。塾の先生が多少チカラ不足でも生徒にとって分かりやすく、英語力が身に付くように作られています。英語が苦手な生徒でも、このテキストを使うことで英語が得意になるケースが多いと感じます。
個別塾に通うのであれば、塾の先生に「フォレスタの教材を使ってみるのはどうか」と提案してみてもよいでしょう。
この他、英語が苦手な生徒むけのテキストには、次のようなものもあります。
・『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。 』山田暢彦著(学習研究社)
〇 大学受験編
私が塾で英語を教えていたときには、東進ハイスクールの安河内哲也先生の参考書を勧めていました。安河内先生の参考書のいいところは、小学生むけから社会人向けまで、幅広い品ぞろえがあることです。基礎力がついていなければ、小学生、中学生用の教材から学習をやり直すことができるのです。
以下の書籍とCDに取り組むことで、3か月ほどで偏差値が40程度から10伸びた生徒もいました。
・『ゼロからスタート英文法 CD付』安河内哲也著(Jリサーチ出版)
・『大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編』安河内哲也著(桐原書店)
・『大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編』安河内哲也著(桐原書店)
・『安河内のセンター英語リスニングをはじめからていねいに』安河内哲也著(桐原書店)
個別塾での授業の基本的な進め方としては、先に生徒に予習をしてもらい、授業では英文だけを見ながら生徒に訳してもらっていました。
英語嫌いを英語好きにするために
個別塾で心がけていたのは、最初は可能な限りやさしいテキストや問題を選ぶこと。やさしいテキストなら、英語が苦手な生徒でもスラスラ解けます。
この「スラスラ解ける」そして「解けたらほめられる」という体験が何より大切。毎回問題がどんどん解けてほめられるのですから、だんだん塾に来るのが楽しくなってきます。授業がないときでも自習室に来て、分からないところは質問できるような環境をつくることもポイントです。
安河内先生のテキストの予習に際しては、最初に日本語訳を読んでから英文訳に取り組むようにアドバイスしました。意味が分かっていれば、それだけ予習の負担を軽くすることができるからです。
英語は必ずできるようになる
日本語ができるのであれば英語もかならずできるようになります。たとえば、アメリカやイギリスの現地の学校に通っている生徒なら、自然に英語が身に付きます。
もし英語が苦手なら、それは勉強の仕方が間違っているにすぎません。
「絶対得意になる」。
そう信じて日々の英語学習に取り組んでほしいと思います。